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学校選びと偏差値の壁

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実際問題として、お子さんの「行ってみたい学校」の偏差値とお子さんの持ち点である偏差値。これらの間にギャップがある場合はどうしたらいいの?・・・当然ながら、そのような切実な疑問が生じることと思います。今回はこの点について、少しばかり踏み込んで考えてみたいと思います。

偏差値の持つ意味を考えてみる

お子さんの持ち点である偏差値。これは1つのテストでの総合得点からはじき出されます。国語が得点源のお子さん。算数が得点源のお子さん。算数が得点源であっても、図形が苦手なお子さん。割合と比が苦手なお子さん。旅人算や速さが苦手なお子さん。数列や規則性、条件整理が苦手なお子さん。さまざまですよね。ところがこれを総合得点に置き換えてしまうと、お子さんそれぞれの持つ持ち味というのか、得手不得手といった特色が見えなくなってしまう。偏差値というものはこの総合得点からはじき出されるものですから、当然ながらお子さんそれぞれの持つ個性といったもの。そういうものが塗りつぶされてたった1本の尺度の上に並べられてしまう。この点の不可思議さについては以前の記事でも触れたことがあります。一方偏差値表という1枚の紙の上に並べられた受験校。それぞれの学校の偏差値は、その学校を受験しようとするお子さんたちの持ち点である偏差値の総体から求められたものです。しかしやはり同じ偏差値帯に割り当てられた学校の入試問題にもそれぞれに個性があり、国語を重視する学校。算数を重視する学校。算数を重視する学校の中にも、割合と比を重視する学校。旅人算や速さ重視する学校。数列や規則性、条件整理を重視する学校と、さまざまなのです。

ここで出願戦略を考える場合、お子さんの持ち点である偏差値。これに見合う偏差値帯にある学校を受験候補として選び出すことになると思うのですが、実際にそれらの学校の過去問を解いてみると、意外に簡単に得点できる学校。まったく得点できない学校が出てくることになる。このような現象は「過去問との相性」などといった表現で簡単に片づけられてしまっているように思うのですが、実のところを言えば、偏差値というたった1本の尺度を介在させてしまったことで、お子さんの個性。学校の個性というようなものが、うまくマッチングできなくなっている・・・僕はそのように理解しています。もしお子さんに見合う偏差値帯に相性の良い学校が見つからないと、偏差値帯を下げながら、相性の良い学校を探していく。そんなパターンにはまってしまうご家庭もあるのではないかと想像しています。これまでこんなに努力してきたのに、どうして希望の学校を受験させてもらえないのか。もしそんなご家庭があるようであれば、これほど不幸なことはないように思います。しかしこの点について発想を逆転すれば、より上の偏差値帯にもお子さんと相性の良い学校が見つかる可能性もあるわけです。だからこそ、我が家では学校選びについては偏差値というものを勘定に入れない。そういう考え方で臨んできました。

さて、ここで偏差値というものを度外視して、選びに選んだ「行ってみたい学校」が見つかったとします。すると、次にするべきは「合格目標得点の算定」になります。この合格目標得点と、その学校の過去問を解いた時のお子さんの得点。この点差を縮めることだけに集中すればよいことになります。ここに「偏差値」というようなあいまいな尺度が介在する余地はありません。もしお子さんに大きな失点分野が見つかったとしたら、それはラッキーというものです。「最大の失点ブロック」=「最大の得点ブロック」なのですから、このような分野を、失点率の高いほうから丹念に潰していく。このような取り組みを積み上げていくことで、一気に合格圏に近づいてゆくことができる。しかしこのような努力は総合得点をベースとする偏差値には反映されにくい。「こんなに頑張っているのに塾での成績が上がらない・・・」。そんなことを気にする必要はないのです。塾での成績に反映されなくとも、「行ってみたい学校」への合格に一歩一歩近づいていく。こちらのほうがどんなに大切か。この点はわかっていただけるのではないでしょうか。

このアプローチの問題点。それは「行ってみたい学校」の合格率を上げていく努力をする時間をどこからひねり出すのか。この点にあると言っていいでしょう。我が家の場合は自宅学習ですので、時間は好きなように使うことができる。しかしお子さんが通塾されているご家庭の場合はどうなるのか。ここで思い起こしていただきたいのが、夏休み明けから始まる「入試対策期間」の内容です。中堅校狙いの場合、進学塾での対応は、入試の難易度帯ごとに用意される「入試特訓コース」など。その内容といえば、中堅校をいくつかの難易度帯に分け、それらの学校の入試問題にできるだけ多くあたっておくことで、お子さんが入試に対応できる学校を増やしていこうというアプローチをとっている。しかしそれらの入試問題の中には、お子さんがそもそも得意としている分野の問題や、「行ってみたい学校」では全く出題されない分野の問題が大量に含まれているわけです。これを「選びに選んだ数少ない学校」という明確な目標を持った立場から見たら、これに取り組むことは大きな時間のロスと感じられるのではないでしょうか。そのような時間を意識して「行ってみたい学校」の合格率を上げていく努力に振り向ける。ただそれだけのことで、かなり大きな成果を見込むことができるはずだ・・・と僕は考えています。

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2009年2月19日記す
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