地頭でわが子と挑む中学受験

豊かな学びと子育てが考える力や生きる力を育てます。無理のない受験を考えるための1つの新しい処方箋。

連載を始めるにあたって

シェアする

ものごとには、1歩踏み込んで見たほうがよくわかること。1歩さがって見たほうがよくわかること。さまざまです。写真を撮られる方はよくご存じだと思いますが、目にとまった1シーン。「ああ、これ、なんだかいいなあ」。何かピンとくることがある。でも、写真のうまい人はそこでカメラをむけていきなりパシャ、といくわけではないんですね。その1シーンの中の何が心を惹きつけているのか。これを意識するんです。それによって写真の撮り方が変わってくる。スナップ写真なら、その核心に1歩踏み込むのか。それとも1歩さがるのか。映像として写真を撮ろうと思うなら、どんなレンズを使うのか。どんな効果を狙うのか。僕なんかは単なるカメラ好きですから、そんなところに時間がかかる。もちろんプロの写真家の方は違います。意識下の意識。そんなものに体というか、もうその一部になってるんじゃないかと思えるようなカメラ。それが瞬時に感応しているように見える。ある1シーンの核心をどう切り取るのか。そんなもろもろが、一瞬の間にまるで脊髄反射してるんじゃないかと思えるほどなんですね。本当に凄いです。僕なんかその足元にも及ばない。だからこそ僕のプロフィールには、カメラマンではなくてカメラファン、と書いてあるんです。でも共通するところもある。それは、ものごとには「1歩踏み込んで見たほうがよくわかること。1歩さがって見たほうがよくわかること」。そういうものがある。これは写真を撮る人にとっては共通の認識なんです。

共通の認識といえば、プロでもアマでも素人でも当たり前のこととして知っていること。例えば近くにあるものは大きく見える。遠くにあるものは小さく見える。カメラでも目玉でも同じですが、そういう「仕組み」を手にしている限り、疑うことの難しい常識。ところがそういう仕組みから手を離してみると、さらに別のものが見えてきたりする。たとえばデジタルアートの世界。NHKの深夜番組に「デジスタ」という、デジタルアーティストの作品を紹介する番組があるのですが、ずいぶん以前のこと。凄い作品がありました。もし仮に、遠くのものほど大きく映し出すことのできるカメラレンズがあったら世の中はどう見えるのか。そんな思考実験を映像化した作品がありました。恐るべき感性。想像を絶する映像。そんなものを作り出してしまうアーティスト。常識なんて、疑おうと思えばいくらでも疑えるものだ。この作品。僕の頭の中には、そんな強烈なメッセージとして焼きついています。

さて、ここでちょっと視点を変えて、僕が片足を突っ込んでいる「コンサルティング」というものについて考えてみたいと思います。コンサルティングという言葉。あまりなじみがない方も多いと思いますが、簡単にいえば、依頼をうけた物事について、鑑定したり診察したりする仕事のことです。で、どういう物事について診察を依頼されるのかというと、例えばある会社の業務効率。これをどうすれば向上させることができるのか。そんなようなことです。もちろんその会社には、その分野の専門家の方がおられ、日夜、その専門知識を駆使して業務効率の向上に励んでいるわけです。一方、その分野の専門家ではない外部のコンサルタントは、その分野の専門知識についてはまったく無知なわけです。ではなぜ「コンサルティング」という仕事が成り立つのか。恐ろしく簡単に言ってしまえば、その会社の専門家の方はその分野の専門知識を「常識」として身につけている。ところが外部のコンサルタントはその分野の専門知識を徹底的に分析することで、「常識」としてではなく「情報」として手に入れるんです。その分野の専門知識を「常識」としてではなく「情報」として手に入れることによって、その「常識」を部外者の目で点検することができるようになりますし、そもそもこの「コンサルタント」という人種。まったく異なる分野からの視点をたくさん持っている。だからこそ、コンサルタントはその分野の専門家とはまったく異なる視点で、新しい提案をすることができるんです。もちろんこの両者。対立するものではなく、むしろお互いにその専門性を持ち寄ることによって、1つの新しい成果を勝ち取る。そのような協力関係にあるからこそ、このような成果が得られるわけですね。

さて、ここからが本題です。「中学受験」というもの。「受験」というものは、ながらく「高校受験」や「大学受験」という世界でのできごとでした。ですから当然ながら「受験」という世界には、専門家がたくさんいらっしゃって、ハウツーやノウハウといったもの。そういうものが、長い間をかけて蓄積されてきたわけです。ところがこの「受験」というものが「中学受験」という世界に降りてきた。実のところ、「受験」というものが「子育て」の世界の真っただ中に割り込んできた形になったわけです。ところがこの状態。僕の目から見ると、「受験」と「子育て」という2つのものがうまくなじんでいない。むしろ、うっかりすると競合するような関係になってしまっているように見えるんです。「受験」をとるのか「子育て」をとるのか。そんな関係にあるように見える。「受験」の専門家の方たちは、「受験の常識」としてのノウハウや効率などというものを追求する。一方の「子育て」の専門家たる各ご家庭の方はといえば、そのような「受験の常識」といったものに押しまくられて・・・あるいは「望んで」なのかも知れません・・・「子育て」についての専門性。そのようなものをうまく発揮できていないように見えるのです。このまま「受験の常識」>「子育て」という状態が続くようなことになってしまった場合、今のお子さんたちの将来はどうなってしまうのか。はたしてこの子たちに素晴らしい未来を手渡してあげることができるのか。そんなような不安を抱くのは僕だけでしょうか。できるなら、受験の専門家と各ご家庭。お互いにその専門性を持ち寄ることによって、あるいはそれぞれがお互いに専門外の分野を抱えていることを認識し、相互に1歩づつさがって「受験+子育て」という組み合わせの全体像を眺めなおすことにとって、もっと新しい「子育てにやさしい」受験のあり方。そんなものを模索する協力関係。そのようなものを築き上げることはできないのか。このあたりに未解決の大きな問題がひそんでいるように思えるのです。

我が家の「中学受験+子育て」=「小さな受験」という経験。1つのケーススタディとして参考とすることはできる思いますが、やはりかなり特殊な部分が多く、これをそのまま1つの汎用のパターンとして一般化することは難しい。だからこそ、この連載でもう1度、全体を検証しなおしてみようと思うのです。しかしあまりに大きなテーマであるがため、手に余ることになるかもしれません。ですので当初は小さなテーマを選んでボチボチ検証していってみることになると思います。そのあたりはあらかじめご了承くださいませ(汗)。

あともう1つ。もしよろしければ、中学受験の専門家の方々。そのほかにも児童心理学や教育心理学などの専門知識をお持ちの方々。それにもちろん、子育ての当事者でありご専門でもある各ご家庭の方々の意見など。もしよろしければ、お寄せいただけると幸いです。うっかりすると我が家のブログが「炎上」するような状況になりかねませんが、そこは「専門外が専門」の僕がうまく間に入れればと考えております。こじんまりした我が家のブログですが、もしお目に止まるようでしたら、みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

--
今日もお子様は受験勉強を楽しんでおられますか?お子様に笑顔はありますか?
新たなお題のリクエスト・疑問・ご質問などは「コメント欄」に気軽に書き込んでください。

参考になりましたら、どれでも1つ。ぽちっとお願いいたします。      お薦め図書・参考書:
にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ  にほんブログ村 子育てブログ 子供の教育へ  にほんブログ村 子育てブログ 小学生の子へ        アマゾンインスタントストアへ

過去記事へのご意見・ご質問も大歓迎です → 最近の過去記事一覧
スポンサーサイト



 新しい受験 ご案内 子育て

Comments

Add your comment

Designed by Akira.

Copyright © 地頭でわが子と挑む中学受験 All Rights Reserved.
ブログパーツ ブログパーツ アクセスランキング