地頭でわが子と挑む中学受験

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手探りの40日間に備えよう

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過去記事の再録です。

気の早い話に聞こえるかも知れませんが、意外とそうでもないという話です。

夏休み明けから始まる入試対策の期間。首都圏ではまるでローテーションが組まれたように毎週のように公開模試が行われますが、これが終わりになるのが12月のクリスマスの頃。ここから先、中堅校狙いのご家庭にとっては、往々にして暗闇の中を手探りで進むような状態になっていってしまいます。目標は当然ながら受験校への合格、ということになるわけですが、それへの指標。お子さんの立ち位置はいまどのあたりなのか。志望校の難易度はどう変動するのか。そもそもこの時期から一気に伸びていくお子さんたちも少なくない。それまで公開模試での「偏差値」や「志望校別の得点順位」など、周囲のご家庭やお子さんたちとの相対位置を手掛かりに準備を進めてくると、このクリスマスの時期から先の40日間。客観的といえば客観的な、手掛かりらしい手掛かりがまったくなくなってしまうんですね。

実際のところを言えば、この期間にできることは、受験校の過去問を通して合格目標得点を突破できるかどうか。ほとんど唯一これだけが、参考にできる客観的なデータになってきます。受験校への合格を念頭に、お子さんが自分自身と向き合う期間。つまるところ、この40日間はそういう期間になるわけです。ただしこの期間。やみくもに過去問を解いてみて、「解けた・解けなかった」を問うてみてもあまり意味がないんですね。過去問を解く意味は、その学校で過去に出題された問題を解けるようになるかどうか。そこにあるわけではないんです。過去問に取り組む理由。当然ながらその理由の第一は、受験校の出題傾向や入試問題フォーマットに慣れることです。しかしもう少し踏み込んで過去問に取り組んでゆくとわかってくるのですが、過去問を通して、その学校がどのようなお子さんたちを求めているのか。入学してからお子さんたちのどのような資質を伸ばしていこうと考えているのか。一言でいえば、その学校の教育理念とリンクした入試問題の「出題意図」。そのようなものが透けて見えてくるようになる。この部分を生かせるかどうか。この点が1つの決め手といっても過言ではないのです。

この部分。一般的には「過去問との相性」などと呼ばれているようですが、秋も暮れるころになって、この「過去問との相性」をベースに受験校を絞り込んでいくのはそもそも本末転倒なのではないか。選びに選んだ学校。その学校に行きたいからこそ受験をする。中学受験には前書きが必要だ・・・と僕は以前の記事に書きました。であれば、その学校の過去問をお子さんとの「相性チェック」などに使うのではなく、むしろその学校がお子さんたちに望んでいるタイプの学力。それを身につけるための指針として利用しない手はありません。そのためには「手探りの40日間」を志望校への合格のための総仕上げの期間として最大限活用することを考え、そこから時間をさかのぼるように段階を追うように必要な準備をしておく。そういう段取りが必要になってくる。それにかかる時間を逆算していくと、夏休み入り前までには過去問をチェックしたうえで志望校を絞り込んでおく。そして少なくとも夏休み明けの入試対策期間入りまでには必要な志望校対策を計画しておく。そんな準備が必要になってきます。

このような段取りや準備。これを進学塾がやってくれるわけではありません。当然ながら各ご家庭の守備範囲ということになります。ただ藪から棒に、いきなり過去問をチェックしようとしても、中学受験の学習範囲。これを把握せずに「こと」を進めることは難しい。ですからこの部分は親御さんたちの夏休みの課題、ということになります。・・・終わりました?

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