地頭でわが子と挑む中学受験

豊かな学びと子育てが考える力や生きる力を育てます。無理のない受験を考えるための1つの新しい処方箋。

地頭受験とは何だったか

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過去記事の再掲です。

地頭受験。それをひとことで言えば、知識や演習量の多寡で結果を競い合うのではなく、ある種の「知の方法」を身につけることで中学受験を乗り越えることだったのでした。その「知の方法」とはどんなものかといえば、大人の世界でいうところのコンサルテーションの方法。これにとてもよく似ているのです。

コンサルタントは常識の世界を扱います。常識の世界に住まう人たちにとって「まさかそんなところに?」というポイントを発掘し、まったく新しい視点から問題を再定義することで、既存のシステム、あるいは常識の世界を刷新する仕事です。彼らの「知の方法」は、常識を常識としてではなく、常識を情報として入手することから始まります。常識を常識として身につけてしまうと、見るべきポイントが見えなくなってしまうのです。彼らは常識を情報として整理してゆくことで、見えなかったポイントを見えるようにし、それを徹底的に分析することで、まったく新しい視点からシステム刷新のための問題を再定義するわけです。こうして問題点を「可視化」しさえすれば、それはもう誰にでも扱える問題になります。世の中のプロジェクトの多くはこうして始まるのです。

既存のシステムや常識の世界には、その世界の知識や習わしといったものに習熟したプロフェッショナルがたくさんいます。コンサルタントはそういう知識の絶対量について、その世界のプロフェッショナルに太刀打ちすることはできません。言葉は悪いのですが、コンサルタントはその世界について「ずぶの素人」なのです。その素人がなぜプロフェッショナルたちとともに大きな仕事を成し遂げることができるのかといえば、それはコンサルタントの武器が知識の多寡ではなく、知識を情報として取り扱う「知の方法」を身につけているからなのです。

世のプロフェッショナルたちは初見の問題を手持ちの知識の中で解決しようとします。一方、コンサルタントたちは初見の問題をこのような「知の方法」で解決しようとします。これを中学受験の図式にあてはめてみれば、前者は手持ちの知識や演習量の多寡で問題に取り組むこと、後者は「知の方法」で問題に取り組むことに相当することになります。ならばこの「知の方法」を身につけさせてやれば、現在の中学受験の中にある大量の課題をバッサリと切り捨てることができるのではないか?これこそが中学受験という常識の世界を分析してみた「ぱぱ塾ぱぱ」の1つの結論だったのでした。

すこしばかり分かりにくかったかもしれません。これをひとことで言えば、このような「知の方法」を身につければ、中学受験に必要だといわれている大量の暗記や演習量を大幅に削り取ることができる、ということなのです。こうして浮いた時間はさらに「知の方法」を身につけるためにも使うことができるわけです。

我が家の受験勉強。おそらくよそ目には受験勉強をしているようには見えなかったのではないかと思います。テキストを挟んで父娘で談義している。と、娘は唐突にエンピツを走らせ始める。それがおわるとちょこっとテキストをのぞきこんで答えがあっているかどうかを確認する。すこしばかりの時間でその作業を終えると、また父娘で何やら談義している。そんなサイクルの繰り返し。算数であれば10題ほどの例題にたっぷり時間をかける。ひとわたり「例題談義」がおわってしまえばその日の学習はおしまい。そんな毎日を送っていたのでした。そんな学習内容で困ることはなかったのかと聞かれれば、おそらくかけた時間以上の効果はあったように思います。娘の場合はこの学習だけで入試問題への対応に困ることはありませんでしたから。このような学習方法を我が家では「例題の読み合わせ」「課題文の読み合わせ」と呼んでいました。

ふりかえって考えてみると、このような学習方法。結局のところ、初見の問題に対する「ひらめき」「着想」のような力を鍛える働きをしていたように思います。父娘の例題談義を通して「ものの見方・考え方」を身につけることによってこのような力がついていったように思えるのです。このような学習方法。基本を繰り返し解くことで解法を覚えたり、あるいは類題をたくさん解くことで見たことのないような問題に出会うリスクを減らそうというような学習方法とは対極にあります。娘が知識として身に付けたものは原理原則でしかありませんでした。娘は新しい例題に取り組むたびに、手持ちの解法の常識をあてはめてみるのではなく、問題をまったく新しい情報として取り入れ、原理原則から出発して解法をあたまの中で組み立て直していたのでした。このような力。見たことも聞いたこともない初見の問題に直面したときにこそ、その真価を発揮します。それこそ地頭系の力としか呼ぶほかないものなのです。

中学受験を力でねじ伏せることもできます。でも、我が家の選択はそうではありませんでした。『21世紀の名門校の作り方』の本間勇人先生が指摘している「知識を整理し分類し大量に覚え、消費する教育」とは対極にあるようなアプローチで中学受験に向き合ったのです。その結果はどうだったかといえば、娘は「大量に覚える」ことなしに中学受験という難しい時間をするっとすりぬけ、中学校に入ってからも、中学受験で得た貯金をとりくずしながらの勉強ではなく、毎日の学習の中での発見を楽しそうに学んでいます。

こんな中学受験。検討してみてはいかがでしょうか。

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Comments

えみる  

トラバありがとうございました。

いつも参考にさせていただいております。ブログに訪問していただいて、感激しております。
今後ともよろしくお願いいたします。

2011/05/27 (Fri) 21:21 | EDIT | REPLY |  

ぱぱ塾ぱぱ  

こちらこそどうもありがとうございました

えみるさん、こんにちは。コメントどうもありがとうございます。
我が家のブログのエッセンスを素敵な記事にまとめていただき、感謝しております。
娘の受験にかかわってみてわかったこと。それはこの貴重な時間は2度と帰ってこないということでした。
お子さんはまだ2年生とのこと。おもいっきり子育てを楽しんでください。
また遊びにきてくださいね。

2011/05/28 (Sat) 03:10 | EDIT | REPLY |  

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