地頭でわが子と挑む中学受験

豊かな学びと子育てが考える力や生きる力を育てます。無理のない受験を考えるための1つの新しい処方箋。

地頭ってなんだろう

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「地頭力」というもの。これが何を指しているのかといえば、「努力がすなわち才能」「勉強量で凌駕する」というようなタイプの「頭のよさ」とは対極にあるものなんです。例えばコンピュータのような、驚異的な記憶力や超高速で正確な演算力など。このようなお子さんの「頭のよさ」。いまどきの中学受験で測られるような、お子さんたちの能力。あるいはコンピュータで置き換えることのできるような、このような才能。「地頭力」というものは、これとは正反対のベクトルを向いているんですね。では「地頭力」とはどんな「頭のよさ」なのか。それをちょっと具体的に振り返っておきたいと思い、ここに過去記事の一部を再録しておきます。

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そもそも地頭力ってなんだろう

地頭力というもの。はっきりした定義はまだ与えられていないようなのですが、「ミニマムな定義を与えなさい」といわれたらどうなるんだろうか・・・ということで、ちょっと考えてみました。簡単にいえば「直面している課題に対する対応能力」「初見の設問に対する対応能力」ということなのですが、これをきちんと定義してみようと。定義はふくらませようと思えばいくらでもふくらませることができそうでしたが、むしろ削っていった方が本質がわかりやすいのではないか。そこで考えてみた定義がこの5つの要素。まず①~③は外せないだろうと。ようするに必須の要素、ということです。でも、ここまで削ってしまうと何かが足りない。それで④と⑤を足しました。

①問題点をつかみとり、
②原理原則に立ち戻り、そこから
③解答にいたる筋道を考える力。
④考える自分を俯瞰する力。
⑤知的好奇心。

①問題点をつかみとる力: 世の中の問題というものは与えられるものとは限らない。むしろ「もやもや」した問題意識がまずあって、それを誰かが明快なことばで表現する。もう少し踏み込んでいうと定義する=「ことばに固定する」。そうしてはじめてだれもが取り扱える問題になるんです。問題は「発見」されて「固定」されなければならない。解決すべき問題を与えるのではなく、自分で「つかみとる」力。あるいは「問題の再設定力」「問題の再規定力」と呼んでもよいかも知れませんが、これが1つのポイント。

②原理原則に立ち戻る力: 原理原則に立ち戻るということは、既存の公式だけを使って、ということではありません。既存の「公式+解法=正解」≒「常識」にとらわれず、出発点に立ち戻って原理原則そのものから考え直すということです。その公式自体を疑ってみる。その意味を考えてみる。そういう部分までを含みます。要するにその世界の常識というもの。これを疑ってみる。疑えるだけ疑ってみて、それ以上疑うことのできない原理原則にまで立ち戻る力、ということです。これがもう1つのポイント。

③解答にいたる筋道を考える力: 「筋道立てて解答する力」ではなく、逆向きに「解答にいたる筋道を考える」というところがポイントです。解答を見つけることそれ自体よりも、むしろ何通りもの解答を思い浮かべ、それへの筋道を追ってみる。これを可能な限りやってみる。筋道が妥当だと判断できればその解答を正解としての候補とする。筋道が通らなければその解答は留保する。そうやって候補となる解答を絞り込む。筋道があって解答があるのではなく、「解答と筋道」。この両方にあたりをつける力。そのような力です。

④考える自分を俯瞰する力: 考える自分を見つめる自分を持つ、ということです。「メタ認知力」と呼ばれるものです。あれこれ考えながら、「いや・・・正解はそっちじゃない」とか「もっとこっちを掘り下げてみたらどうだろう・・・」というように、自分自身の思考をコントロールする自分を持つ力です。たとえてみれば、「解答と筋道」にあたりをつけるときに、その場の視点からではなく、いろいろな考え方を並べてみて、全体をさらに別の視点から俯瞰しなおす力、とでもいいましょうか。

⑤知的好奇心: 地頭のはたらきを観察してみると、はじめに①があって、そのあと②~④が同時にはたらく。そんな印象です。②~④が同時にはたらくと「ひらめき」がやってくる。原理原則と筋道と解答が同時にやってくる。そうなるとアーハ!体験となるわけですね。アーハ!体験はきもちがいい。だからもっと考えるようになる。そんなサイクルが動いているようです。ですのでもし①~④に付け加えるとすれば、なぜはじめに「考えよう・・・」と思うのか。ここの動機づけですね。「なぜだろう」「どうしてなんだろう」と思うこと。ここまできてはじめて⑤が必要だということがわかります。

-◇-

ではこの「地頭力」というもの。しばしばあわせて語られることのある「生きる力」とどうかかわってくるのか。じつはこの2つ。最初に挙げた「直面した課題に対する対応力」や「知的好奇心」という点でつながってくるんです。「生きる力」を議論する場合にしばしば用いられるIKRの14の指標。その中でも特に「心理的社会的能力」という指標の中の「視野・判断」=「自分で問題点や課題を見つけることができる」「先を見通して自分で計画が立てられる」という項目と強い相関がある。で、この「心理的社会的能力」というもの。お子さんたちの「野外体験や外遊び」などでうまく引き出されることが知られているんです。

「子育て」と切り離しては語ることのできない「野外体験や外遊び」というもの。これがお子さんたちの「地頭力」を引き出す一助になる。であればご家庭のお子さんの「地頭みがき」。中学受験も含めて、より大きな「子育て」の観点から見つめ直してみてはいかがでしょうか。

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